2015年10月24日

最近みたチャッキー

最近レンタルで見た映画3本の感想を、粗いあらすじと共に一気に。
・・・これまでの映画紹介の記事の中で、「粗いあらすじ」を「荒いあらすじ」と書いていたことに気付いたけど今さら全部直すのも面倒なので、生温かい目でスルーしよう!
らぶりーコケちゃんとの約束だみょんにゅるちゅるりーん☆


『チャイルド・プレイ』(1988)
【粗いあらすじ】
警察に追い詰められ、銃撃の末に死の淵に立たされた殺人鬼チャッキーが、黒魔術によってお喋りオモチャ人形へ魂を移しっちゃったからさぁ大変!
新しい肉体を欲するチャッキーに、不運にも出会ってしまった少年アンディとその母親を、恐怖が襲う!
【感想】
「チャッキーがぼくを殺そうとしてるんだ」という訴えを信じてくれない大人達と、小狡いチャッキーに翻弄されるアンディの心細さがうまいこと脚本に取り入れられていて、最後まで楽しかった!
ずっと昔に見た気でいたけど、どのシーンも記憶のタンスにしまわれていなかったので、初見でした!


『チャイルド・プレイ2』(1990)
【粗いあらすじ】
おれおれ、チャッキー!前作でフルボッコにされて死んだような気がしたけどアホ共に体を修理されちゃったからまたアンディ襲って今度こそ体をもらっちゃうぜ!
【感想】
基本の流れは一緒だけど、チャッキーの動きや表情が格段によくなっている上に最終決戦のおもちゃ工場での戦いが最高にテンション上がります!
美術スタッフの狂気を感じますよ!
どのキャラクターも魅力的だし、シリーズ最高傑作。


『チャイルド・プレイ3』(1991)
【粗いあらすじ】
おれおれ、チャッキー!前作でフルボッコでドロドロッコのグチャグチャッコにされて今度こそ死んだような気がしたけど、色々あって生きてたかもしんないからアンディ!・・・アンディーーー!
【感想】
チャッキーのせいで、人生めちゃくちゃになってるんだからもうアンディは見逃してあげてよ!
青年となり、軍人学校に通い始めたアンディをまたもやチャッキーが襲う!かと思いきや、チャッキーが新たな肉体として目をつけたのは黒人のショタっ子君。
嫉妬に狂うアンディの哀しみの銃弾が、チャッキーを襲う!
という、話でありません!!
今まで襲われていたアンディが、生贄として選ばれた少年を守るためにチャッキーと戦うという成長物語としても楽しめ、1,2とアンディを見守ってきた僕達も思わず手に汗を握り応援してしまいます。
遊園地の巨大お化け屋敷という最終決戦の舞台は、前作に引き続きスタッフの気合を感じます!
チャッキーも役者として一皮むけているんじゃないでしょうか。(技術的な意味で)

はっ、記憶のタンスから「アンディの友人が身を挺してみんなを手榴弾から守るシーン」が鮮明に飛び出してきたよ!
私が昔見たのって、3だったんだね!!
おおう、芋づる式に思い出してきたよ!
ソフトテニス部のT先輩と家の近くのビデオ屋にいって借りてきて一緒にみたのがこの「チャイルド・プレイ3」だったんだ。
私じゃなくてT先輩のチョイスだったよ!!!!
先輩とはこのビデオを見た後にスーファミで「スト2」を遊んだんだ!!!!そうだそうだ!!
あの頃は波動拳すらまともに出せなくてボコボコにやられてたなぁ!!!
先輩が持ってきていたスト2の攻略本に、リュウのしゃがみ小キックの連打が強いって書いてあったからそればっかり出していたよ!!!

・・・。
さぁ、このどうでもいいのに、やけに詳細な記憶は、またタンスの奥深くにしまっておきましょう・・・。

先輩はどこかの旅館で働いていると、そのレンタルビデオ屋の店主から間接的に聞いて以来会っていないし、そのビデオ店も今は潰れて老人グループホームになっている。
「もしも、」と、呟いた。
「もしも、あの日に帰れるならば、その30分ぐらい後にゲームを遊び過ぎている事を先輩ともども父に咎められて気まずい思いをするから、あと1戦だけやってやめておけといいたいな。」
同僚が職場で愛用しているマグカップを、ふと立ち寄った100円ショップの80円コーナーで見つけてしまった時のような表情を浮かべると、僕はラジオ体操第二の一番始めの動きをこなしながら、眼前にワームホールを広げ始めた。
SFニュー日記小説「時をかける三十路+α」第281話


おわり。

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2015年10月23日

最近みた映画

ここ最近みた映画を、あらすじ等を省略して簡単な感想だけで紹介!


『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)
監督:ジョージ・ミラー
出演:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ヒュー・キース=バーン、他

【感想】
映画館で。
終始ハイテンションな世界を主人公マックスと共に走り抜けるこの幸せ!
心に残るシーンの連続!!
ああ、幸せだ。こういう体験をしたくて私は映画をみているのだ!!
今年一番面白い映画はこれで決まり!!(暫定)
暴力的な世界に純白の妊婦たちとマックスいう鮮烈なイメージもイイネ!
70歳、ジョージ・ミラー恐るべし!
女隊長を演じるシャーリーズ・セロンのワイルドかつ可憐な美しさも見所!
・シリーズを好きな順番で並べると
『マッドマックス 怒りのデス・ロード(100万点)』
『マッドマックス2(この作品あってこそ!)』
『マッドマックス(メル・ギブソンの乳首は綺麗なピンク)』
『マッドマックス/サンダードーム(一番下だからとて嫌いなわけではない)』


『ジュラシック・ワールド』(2015)
監督:コリン・トレボウ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、他

【感想】
映画館、3Dで。
初代リスペクトを感じる脚本で、主役の恐竜たちもいっぱい出るよ!
テーマ・パークとしてしっかりと営業している姿を見られるのもシリーズファンとしてはテンションの上がるところ。(恐竜たちもエサがいっぱいで嬉しそうです)
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』以来大好きなクリス・プラットも役にハマっていました。
予想は上まらなかったけど、十分楽しめる一本。
コメディ要素も結構あるんだけど、どれもとくに笑えなかったのは監督のセンスかもしれませんね。
最新の映像技術で、初代では動かすのが難しかった翼竜、海竜も活き活き!
モササウルス最高!
・シリーズを好きな順番で並べると
「ジュラシック・パーク(全てに無駄がないパーフェクトムービー)」
「ジュラシック・ワールド(恐竜VS狂竜)」
「ジュラシック・パークV(サム・ニールの乳首は真っ黒(妄想))」
「ロスト・ワールド(鉄棒してれば恐竜もまわって蹴飛ばせるぜ)」


『ターミネーター:新起動 ジェニシス』(2015)
監督:アラン・テイラー
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェイソン・クラーク、他

【感想】
映画館で。
まさかシュワルツェネッガーが、まったく同じターミネーター役で出るとは!
完全にシリーズを見ている事が前提な作りで、セリフ回しやカメラアングルも過去作のものを再現したシーンになっていたり、感動です!
逆に言えば初見の人は置いてけぼりで、意味の分からないシーンが多いかもしれません。
脚本はシュワルツェネッガーを登場させるためか、設定に無理ありすぎ!
サラ・コナーはリンダ・ハミルトンが演じてこそとも思ってしまう。
ラスボス的な存在も、何でもありな強さで、後期のドラゴンボール並の戦いになっちゃってるよ!
中盤まではオススメ。
タイムパラッドクスを駆使して、シリーズを一旦リセットしようという試みは面白くて良かった。
あと、字幕版で見たんだけど、ターミネーター(というかシュワちゃん)のお馴染みの台詞「I'll be back」を「アイルビーバック」とカタカナで表記するのやめてください恥ずかしい!!
もしや吹き替えでも「あいるびーばっく」と言わせてるんじゃないでしょうね!?
新シリーズ3部作の第一弾らしいので、次に期待したい。
・シリーズを好きな順番で並べると
『ターミネーター2(サラが精神病院で顔舐められるシーンとかサラがかっこよく銃に弾装かっこむシーンとかサラがry)』
『ターミネーター(カーチェイスシーンは今見てもドキドキ)』
『ターミネーター4(バットマンじゃない方のクリスチャン・ベール)』
『ターミネーター:新起動/ジェニシス(シュワちゃんの乳首はマシュマロのように柔らかい(希望的観測))』
『ターミネーター3』(女ターミネーターが裸でワープしてくるところ撮りたかっただけちゃうんかと)


『アントマン』(2015)
監督:ペイトン・リード
出演:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、コリー・ストール

【感想】
映画館、3Dで。
「アベンジャーズ」等でお馴染みの、マーベル最新作!
体を自在に縮小することの出来る一風変わったスーパーヒーローのお話。
これまでの「アイアンマン」や「スパイダーマン」などと比べると、個人ではなくアントマンを中心としたチームとしての物語が描かれているところが特徴で、好きな部分でもありました。
脚本に携わっているのが、バディ(相棒)物の傑作「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」を監督したエドガー・ライトということも大きく影響しているんじゃないでしょうか!
コメディ要素も豊富で、劇場内が笑いで包まれていたよ!
アクションもスピーディで爽快。
身長が伸び縮むすることで一変する世界と、3Dの相性が抜群で見ている間ずっと幸せでした!!
世界観が繋がっているので、「キャプテン・アメリカ」等、「アベンジャー」関連の映画を見ておくと、楽しめるポイントがちょっと増えます。


おわり。
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2015年06月14日

〜密室筋肉サスペンス〜映画感想『プレデター(3D)』




監督:ジョン・マクティアナン
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、カール・ウェザース、ビル・デューク、他

【きっかけ】
なんでも3Dに加工すればいいってもんじゃないだろ!・・・見たい。

【あらいあらすじ】
コマンドー部隊の隊長ダッチ(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、フィリップ将軍(R・G・アームストロング)から召喚され、南米の密林の奥地でゲリラ達からの捕虜救出任務を任される。
かつての戦友で今は上官のディロン(カール・ウェザース)と、部隊の精鋭たちを引き連れて、ジャングルへとやってきたマック達。
密林の中を進むうち、無残に殺された死体を発見し、不穏な者の存在を感じる一行。
発見したゲリラ部隊を殲滅し、目的は達成されたかにみえたが、脱出地点へと向かう一行に未知の存在が襲い始める・・・。

【微ネタバレ感想】
知らない人の方が少なそうなのでネタバレありで書いていきマッスル。

1987年に公開された作品に、画質修正、3D加工を施したものでありマッスル!
この画質修正が、素人目にもかなりいい仕事をしていて時代を感じさせない迫力あり。
3Dに関してですが、こちらはさすがに後付け感が強いものの、密林という舞台と意外に相性がイイ!
鬱蒼と茂る木々が奥行きの対象となりやすいので、思ったより3D感があるんですよね。
ただ、3D用メガネを付けると、ただでさえ暗い森の中がさらに見辛くなるので、自分の環境によって良し悪しといったところ。

改めて見ると、プレデターという作品、密室サスペンスのような味わいがあります。
ジャングルという広大にみえる舞台も、プレデターから見れば、エサの入った鳥かご。
逃げ場のない密林という密室中で、為すすべもなく殺されていく完全武装の精鋭部隊の恐怖。
その直前のシーンで、ゲリラ相手に縦横無尽の大暴れをしていることからくるギャップも素晴らしく、黒いカタルシスがあります。

少しずつ残された手がかりで相手の正体を探り、打ち倒す術を探っていく過程が秀逸で、プレデターと人間の知恵比べという側面も見所。
またその中で出てくるセリフの数々が印象に残るフレーズばかりなんですよ!

「森が彼を襲ってさらった・・・」
「血が出るなら、殺せるはずだ」
「見えないんだ・・・(泥に光明を見出すシーン)」

全編を通してのセリフはそこまで多い方ではありません(とくに後半)が、どれも場面を盛り上げてくれます。

「いたぞぉおおおおおおおおおおおおお!!」
という、ビル・デュークが雄叫びをあげて機銃を乱射するシーンは、この映画の中で最も好きなシーン!!
それまで正体不明だったプレデターを始めて目視した人間の「とてつもない畏怖と振り絞る勇気」が混じり合った激情を堪能できます!
おそらく「いたぞおおおぉお」的なワードで画像検索すると一番に出てくるはず。(笑)

役者陣もそれぞれ個性的なマッチョを取り揃えており、筋肉映画としても百億マッチョポインツを叩き出していマッスル。
全盛期のシュワルツェネッガーを言うに及ばず、「ロッキー」のアポロ役でお馴染みのカール・ウェザース、インディアンマッチョのソニー・ランダム(マチェットで胸に切り込みをいれるシーンたまらんね!)、プロレスラーのジェシー・ベンチュラ等など、そうそうたる筋肉。
リック・ホーキンスは真っ先に殺されてしまうけど、2010年の「プレデターズ」では雪辱を果たすかのように彼のような細マッチョが主人公になって頑張ってくれているよ!

あれを見た時は「ああ、もう時代はプレデターの相手にゴリマッチョを求めていないのだな・・・。」と、さびしく思ったものです。
今、これを書きながら2の時点で主人公がゴリマッチョじゃなかった(ダニー・グローヴァー)という事実に気付いたけど、そんなことはもうどうでもいいでしょう!?(おい)

玄田哲章をはじめとした声優陣が、これ以上なくハマった日本語吹き替え版も当然のごとくオススメ!
というか、そちらばかりで3周みちゃったよ!
今こそ改めて見るべし!


おわり。

【今日のオススメ人型モンスター映画】
思いついた順に10本!

『マタンゴ』(1963)
美味しいキノコを見つけたらお友達にも分けてあげたくなっちゃうよね!
大丈夫大丈夫、ちょっと体がキノコっぽくなるだけだから・・・。

『ザ・フィースト』(2006)
荒野のど真ん中にあるバーで飲んでると笑っちゃうぐらいド外道のモンスターが襲ってくることもある。
B級ホラーのお約束を知っていると楽しめるよ。(品がないから注意だよ!)

『ミミック』(1997)
地下鉄で見知らぬ人に時間をきいたら、急に羽根を広げて飛びかかられて殺されるかもしれないので注意だ。
やつらに襲われない方法?一匹ぶっ殺して体液を全身に塗りたくればいいんだよ。(真顔)

『シュレック』(2001)
ディズニーアニメにカウンターパンチを放ったのは緑のオッサン!?
日本に来たらなぜか関西弁になるのもファンタジーの為せる技だ。(吹き替え:浜田雅功)

『ミザリー』(1990)
あ、人型モンスターじゃなくて、モンスターのような心の人間だった。

『チャイルド・プレイ』(1988)
そもそもあんな見た目の人形を身近に置く方が間違ってる!

『霊幻道士』(1985)
今になって考えると倫理的にとんでもない話だな!
小さい頃はよく霊幻道士ゴッコをしていました。

『スペースバンパイア』(1985)
美女がおっぱい丸出しで迫ってきても油断しちゃいけない!
トビー・フーパーの放った語り継がれる迷作。

『インビジブル』(2000)
もし、透明になったら寝ている女性のおっぱいを揉むし邪魔なやつらは皆殺し。人間だもの。
トレマーズで生き残ったケビン・ベーコンが外道になって大暴れ。

『トロール・ハンター』(2010)
君もハンターのおじさんと一緒にトロールの生態をお勉強しよう!

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2015年06月09日

〜竹中直人の出ない邦画を探せ〜映画感想『舞妓はレディ』

今日もクレープ生地のように薄い日記を書いてみますわよ。
わざわざ検索やらブックマークやらを使って、クリックやらフリックやらを駆使して来やっていただき、貴重なお時間を割いて読んでいただいているからには、少しでも楽しくなっていただければ幸い!
でも、全然楽しくなくても気にしない!(してください)


舞妓はレディの.jpg
(C)2014 フジテレビジョン 東宝 関西テレビ放送 電通 京都新聞 KBS京都 アルタミラピクチャーズ

『舞妓はレディ』(2014)
監督:周防正行
出演:上白石萌音、長谷川博己、富司純子、他

【きっかけ】
ママンがみたいといったから。

【あらいあらすじ】
京都のとある花街。
老舗のお茶屋「万寿楽」は、舞妓の後継者がおらず、街のたった一人の舞妓である百春(田畑智子)は、もう一つ上の芸妓になれないままでいた。
そんなお茶屋に一人の若い娘、春子(上白石萌音)が舞妓になりたいと転がりこんでくる。
万寿楽の女将である千春(富司純子)は、若く誰の紹介もない春子をにべもなく追い返そうとする。
しかし、偶然そこに客として居合わせた言語学者の京野(長谷川博己)は、鹿児島弁と津軽弁の混ざった春子の独特の方言に興味を持ち、自らの学術的欲求を満たすため、春子が舞妓として修業できるように根回しをする。
かくして、春子の「舞妓」と「京言葉」を身につけるための修行が始まるのだった。

【微ネタバレ感想】
あらすじを読んだだけでは分からないと思いますが、この映画、実はミュージカルなんです!(うっ、デジャブ)
とはいっても、タイトルが『マイ・フェア・レディ』(1964)を捩ったものなので、知っている人は気付くところですね。
周防正行監督でいうと、『シコふんじゃった』(1991)に連なる下らない駄洒落タイトルシリーズ!
今回は特に強引。(笑)

この映画の一番の見どころは、なんといっても主演の上白石萌音でしょう!
ニット帽に、赤いマフラー、長靴ともんぺ、そして口からは鹿児島弁と津軽弁のバイリンガル超絶訛り喋り。
田舎もん丸出しの容姿で冒頭に現れた時は、ほんとにこないな子が舞妓さんになりはるんやろか?
と、早くも京都弁に耳を浸食されながら観ていたのですが、これを上白石萌音がこれ以上ないくらいハマり役で演じています!
クリクリの目が最高にキュート!
全然系統は違うけど『女囚人701号さそり』(1972)の、梶芽衣子の目力に迫る勢い!
そして、この映画をミュージカルとして輝かせているのも、この子の魅力でしょう。
声が伸びやかでとても綺麗!
彼女が歌い出すだけで、他の歌声が霞んでいくのが明らかなんですよほぉお!

序盤で、花屋に客としてやってくる豪快な社長(嶋政宏)が、この作品を分かりやすいぐらいセリフで解説してくれるシーンがあります。

「舞妓っつうのは、アイドルなんだよ。オヤジが会いに来れるアイドル。」
「だから、ど素人でいいんだよ。」

そこで、ああ、なるほど。
これは舞妓というより、アイドル誕生映画なのかと気付くわけなんです!
つまりこの映画は、上白石萌音がアイドル(舞妓)として花開く作品であり、そういった視点でみると最後まで大成功でありますというわけです!
地方から出てきた田舎モンの少女が、朝から晩までレッスンレッスン。
小さい頃から身につけてきた方言(言葉)を否定され、直され続け、挫折しつつも立ち上がり、周りの人々に支えられて、華やかでありながらも影のあるアイドルの世界に身染めて行くその姿!
嬉しくもどこか寂しい気持ちで見守る観客は・・・私!
舞妓としての修業が、芸についてだけでなく、京言葉を身につけることというのもこの作品独特の魅力で面白いですね。


ここまでひたすら褒めまくってきちゃいましたが(萌音ちゃんのせいで!)、不満点もいくつか。

まず、春子の身に起こる「ある異変」の描き方が唐突過ぎる上に、物語の中でうまく消化できていないように思いました。
元に戻るシチュエーションも「え、それで?」と拍子抜けしてしまい、だったらもうちょっと前の女将さんとのやり取りからの流れからでもよかったんじゃないかなと。
いや〜、女将さんを演じる富司純子さん素敵でしたね!

2時間以上あるのに、京野と春子の関係性もいまいち描ききれず、ラストシーンもピンとこない部分がありました。


ミュージカル部分は音楽も振り付けも、分かり易くエンターテイメントなのはいいのですが、ふと油断すると「なんで舞妓でこんな曲調なんだろう」というスルーすべき部分に対する疑問が最後まで何度か鎌首をもたげたりもしました。(いや、マイフェアレディだからだけど)
昨日感想を書いた『TOKYO TRIBE』は、ミュージカル部分がヒップホップである意味が間違いなくあったので、余計比べてみてしまったというのもあります!


なんだかんだ言いつつもまとめますと。
家族で見られるエンターテイメント映画として最高の一本です!


それと、これは映画本編とは関係ないのですが。
最近の東宝から出ている映画のブルーレイって、音声ガイドを入れているものが結構あるんですよね。(DVDも?)
主に耳の不自由な方に向けての機能ですが、これが2回目以降に使って見ると、耳で聴く映画として非常に面白い。
邦画に字幕があるだけでもありがたいのですが、それに加えて状況説明付きでの視聴は新しい発見ができていいですね。
やるな東宝!

おわり。

【今日の予告】
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2015年06月07日

〜竹内力やりたい放題〜映画感想『TOKYO TRIBE/トーキョー・トライブ』

今期見ているアニメ!
継続して観ている何本か。

『アルスラーン戦記』
架空戦記もの。
義経的大河作品として普通に先が気になります。
一人だけ福本伸行作品から出張してきたボダンのような、一部極端にアイコン化したキャラクターが魅力的でもあり、浮いていたり。
エンディングの美少女アルスラーンちゃん可愛い@p@

『響け!ユーフォニアム』
高校の吹奏楽部を描いたアニメ。
新人部員の主人公達(主に本当の新人である葉月ちゃん)の目を通して「高校の吹奏楽部」というものについて一から追体験できるし、部員同士の葛藤や過去の事件を巡る伏線などが散りばめられ先が気になる展開。
キャラの可愛さ寄りのアニメかな思って見始めたら、どこか冷めて一歩引いた性格の人物を主人公に据えることで、しっかりと「部全体」を舞台にした青春を描いていると思います!(8話目までの感想)
いや、キャラクターもしっかりと可愛いんですけど@p@

『結城友奈は勇者である』
2014年の作品だけど、再放送を初視聴中。
端的な印象は『魔法少女まどかマギカ』と『エヴァンゲリオン』を合わせたような世界観。
しかし、タイトルにある「勇者=勇気」の塊のような真っ直ぐな主人公の存在が、それらの作品とは大きな違いでありテーマとなっていることで、大いに感情移入しながら楽しめています!
キャラクターもみんな可愛いし@p@
昨今の魔法少女ものだと、『幻影ヲ駆ケル太陽』(2013)は、まどマギとはまた違ったダークなファンタジーものとして非常にオススメ!(アニメーションに映えるキャラデザインも素敵)
3作品それぞれ、「絶望」に対する答えの出し方が異なるのが興味深いところです。




それはそれとして、今回の映画感想!





トーキョトライブの.jpg
(C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE” FILM PARTNERS

『TOKYO TRIBE/トーキョートライブ』
監督:園子温
出演:YOUNG DAIS、鈴木亮平、清野菜名、他

【きっかけ】
原作を10数年以上前に読んでいたなぁ。(遠い目)

【あらいあらすじ】
近未来の都市トーキョー。
それぞれのトライブ(族)が自分たちの縄張りを主張することで、均衡を保っているかにみえたトーキョーの街。
しかし、ブクロ(池袋)のリーダーであるメラ(鈴木亮平)が、「ラブ&ピース」を謳うムサシノSARU(武蔵野)を標的として動き始めたことでそれは崩れ始める。
SARUに所属する海(YOUNG DAIS)と、SARUのリーダー、テラさん(佐藤隆太)達は、騙されてさらわれてしまった仲間を救うため、ブクロへと乗り込んでいくが・・・。

【微ネタバレ感想】
あらすじを読んだだけでは分からないと思いますが、この映画、実はミュージカルなんです!
しかも、流れる音楽は全てHIPHOPというのが大きな特徴であり、世界観もそれに準拠したものになっています。
そもそも、井上三太の原作漫画「TOKYO TRIBE2」からして、連載当時に日本でも局地的に流行っていたカラーギャング。その抗争が元になっているので、それらと切っても切り離せないHIPHOP文化が作品の中心となるのは必然であるとも言えます。

で、ミュージカル映画として見た時にどうしても気になってしまう点。
そもそも役者がラップという特殊な歌唱に挑戦することに無理があるように思えてなりません!
冒頭の染谷将太からして「がんばってるけど、うーん」となってしまい作品に集中できないまま進んでしまいます。
この染谷将太が演じるMC SHOWは狂言回しとして度々ラップを披露するので、とくに気になってしまいました。
後半まで行くと慣れてくる(うまくなっている?)けど。

そういう点を横に置いて話せば、役者陣はみんなハマっていて、とくにメラ役の鈴木亮平と海役のYOUNG DAISは、ライバルとして画面に映える活躍をみせてくれます。
園子温監督らしいハイテンションな演技要求にもきっちり応えているし、YOUNG DAISは本業がヒップホップミュージシャンなのでラップ部分は文句なしにカッコイイ!
鈴木亮平も、裸同然の姿で暴れまわる姿がみられるので、その手のファンは垂涎ものでしょう!
トライブの各勢力を代表するリーダー各も、それぞれ本業のヒップホッパー達が演じていて、冒頭での自己紹介ラップ部分はどれも聴きごたえアリアリです。
竹内力が演じるブッバ様は、異様な存在感で良く悪くもハジケまくり。(笑)

ストーリーは、原作の流れを汲みつつも映画用にだいぶ脚色されたもので、意識してかなりおバカな内容になっているので軽く楽しむつもりでみるのがオススメ。
酷いオチが最高です!

問題点は、ストーリー展開がものすごく遅いということ。
全編116分あるのですが、この娯楽作品として長い上映時間は、めいっぱい話を詰め込んでいるからというわけでもないんですよ!
序盤のネタバレになりますが、このトーキョートライブという物語が、盛り上がる一大事件。
トーキョー全てを巡る大抗争の原因となるのが、池袋のメラによって武蔵野のリーダー、カリスマであるテラさん(佐藤隆太)が殺害されることなんですけど、これがいつまで経っても起きない!!

おいおい、もう40分過ぎちゃったよ?いつテラさん死ぬのよ!?
ひょっとして、彼はこのままこの悪ガキ達を狂信的な道徳の授業と石頭でまとめて甲子園にでも出場するのか!?
ってそれはルーキーズDA.YO.NEーーーーっ!

と、気付けばテラさん(佐藤隆太)の死が不謹慎にも待ち遠しくなっていました。
その40分も、各キャラクターの自己紹介と、不穏な雰囲気が不穏なままで続くだけで、退屈なだけではないけれど時間に対しての語るべき点が少ない。
せっかく魅力的で役者さんがハマったキャラクターが多いのに残念に感じました。
話が進みだせば面白いんですけどね!
これは原作を読んでいると余計に感じる部分かもしれません。

アクション映画としてみると、非常に上質で、ほぼノースタントの唸ってしまうようなアクションシーンを味わえます。
「清野菜名」と、坂口拓の愛弟子「坂口茉琴」の女性陣の動きは見入ってしまうし、亀吉役「丞威」の、一人だけ別次元カンフーアクションにはうっとりできます。

無国籍風なギラギラな色使いの美術もイイ。

最後に。
ヘッドホン等の100%音楽を堪能できる環境を準備して、ヒップホップの低音トラックを堪能しましょう。
ミュージカル映画として2倍楽しめるはず!


おわり。

【今日の動画】
公式の主題歌付きPV
posted by コケシ at 00:00| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする