2015年06月09日

〜竹中直人の出ない邦画を探せ〜映画感想『舞妓はレディ』

今日もクレープ生地のように薄い日記を書いてみますわよ。
わざわざ検索やらブックマークやらを使って、クリックやらフリックやらを駆使して来やっていただき、貴重なお時間を割いて読んでいただいているからには、少しでも楽しくなっていただければ幸い!
でも、全然楽しくなくても気にしない!(してください)


舞妓はレディの.jpg
(C)2014 フジテレビジョン 東宝 関西テレビ放送 電通 京都新聞 KBS京都 アルタミラピクチャーズ

『舞妓はレディ』(2014)
監督:周防正行
出演:上白石萌音、長谷川博己、富司純子、他

【きっかけ】
ママンがみたいといったから。

【あらいあらすじ】
京都のとある花街。
老舗のお茶屋「万寿楽」は、舞妓の後継者がおらず、街のたった一人の舞妓である百春(田畑智子)は、もう一つ上の芸妓になれないままでいた。
そんなお茶屋に一人の若い娘、春子(上白石萌音)が舞妓になりたいと転がりこんでくる。
万寿楽の女将である千春(富司純子)は、若く誰の紹介もない春子をにべもなく追い返そうとする。
しかし、偶然そこに客として居合わせた言語学者の京野(長谷川博己)は、鹿児島弁と津軽弁の混ざった春子の独特の方言に興味を持ち、自らの学術的欲求を満たすため、春子が舞妓として修業できるように根回しをする。
かくして、春子の「舞妓」と「京言葉」を身につけるための修行が始まるのだった。

【微ネタバレ感想】
あらすじを読んだだけでは分からないと思いますが、この映画、実はミュージカルなんです!(うっ、デジャブ)
とはいっても、タイトルが『マイ・フェア・レディ』(1964)を捩ったものなので、知っている人は気付くところですね。
周防正行監督でいうと、『シコふんじゃった』(1991)に連なる下らない駄洒落タイトルシリーズ!
今回は特に強引。(笑)

この映画の一番の見どころは、なんといっても主演の上白石萌音でしょう!
ニット帽に、赤いマフラー、長靴ともんぺ、そして口からは鹿児島弁と津軽弁のバイリンガル超絶訛り喋り。
田舎もん丸出しの容姿で冒頭に現れた時は、ほんとにこないな子が舞妓さんになりはるんやろか?
と、早くも京都弁に耳を浸食されながら観ていたのですが、これを上白石萌音がこれ以上ないくらいハマり役で演じています!
クリクリの目が最高にキュート!
全然系統は違うけど『女囚人701号さそり』(1972)の、梶芽衣子の目力に迫る勢い!
そして、この映画をミュージカルとして輝かせているのも、この子の魅力でしょう。
声が伸びやかでとても綺麗!
彼女が歌い出すだけで、他の歌声が霞んでいくのが明らかなんですよほぉお!

序盤で、花屋に客としてやってくる豪快な社長(嶋政宏)が、この作品を分かりやすいぐらいセリフで解説してくれるシーンがあります。

「舞妓っつうのは、アイドルなんだよ。オヤジが会いに来れるアイドル。」
「だから、ど素人でいいんだよ。」

そこで、ああ、なるほど。
これは舞妓というより、アイドル誕生映画なのかと気付くわけなんです!
つまりこの映画は、上白石萌音がアイドル(舞妓)として花開く作品であり、そういった視点でみると最後まで大成功でありますというわけです!
地方から出てきた田舎モンの少女が、朝から晩までレッスンレッスン。
小さい頃から身につけてきた方言(言葉)を否定され、直され続け、挫折しつつも立ち上がり、周りの人々に支えられて、華やかでありながらも影のあるアイドルの世界に身染めて行くその姿!
嬉しくもどこか寂しい気持ちで見守る観客は・・・私!
舞妓としての修業が、芸についてだけでなく、京言葉を身につけることというのもこの作品独特の魅力で面白いですね。


ここまでひたすら褒めまくってきちゃいましたが(萌音ちゃんのせいで!)、不満点もいくつか。

まず、春子の身に起こる「ある異変」の描き方が唐突過ぎる上に、物語の中でうまく消化できていないように思いました。
元に戻るシチュエーションも「え、それで?」と拍子抜けしてしまい、だったらもうちょっと前の女将さんとのやり取りからの流れからでもよかったんじゃないかなと。
いや〜、女将さんを演じる富司純子さん素敵でしたね!

2時間以上あるのに、京野と春子の関係性もいまいち描ききれず、ラストシーンもピンとこない部分がありました。


ミュージカル部分は音楽も振り付けも、分かり易くエンターテイメントなのはいいのですが、ふと油断すると「なんで舞妓でこんな曲調なんだろう」というスルーすべき部分に対する疑問が最後まで何度か鎌首をもたげたりもしました。(いや、マイフェアレディだからだけど)
昨日感想を書いた『TOKYO TRIBE』は、ミュージカル部分がヒップホップである意味が間違いなくあったので、余計比べてみてしまったというのもあります!


なんだかんだ言いつつもまとめますと。
家族で見られるエンターテイメント映画として最高の一本です!


それと、これは映画本編とは関係ないのですが。
最近の東宝から出ている映画のブルーレイって、音声ガイドを入れているものが結構あるんですよね。(DVDも?)
主に耳の不自由な方に向けての機能ですが、これが2回目以降に使って見ると、耳で聴く映画として非常に面白い。
邦画に字幕があるだけでもありがたいのですが、それに加えて状況説明付きでの視聴は新しい発見ができていいですね。
やるな東宝!

おわり。

【今日の予告】
posted by コケシ at 00:00| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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